『私の朝』
雲の隙間から太陽の光がもれてたり、
夜中のうちにきてたスマホの通知だったり、
ソーセージの匂いが鼻をかすめたり、
トーストが口の中でサクって綺麗に音を立てたり、
階段を降りる時の革靴の音だったり、
私に気がついて鳥がいっせいに羽ばたいたり、
季節の花を見つけて思わず写真におさめたり、
日陰と日向の境を飛ぶ蝶を見つけたり、
みんなの優しい「おはよう」だったり、
それらが私の今朝の一歩です。
『選ばれる、選んでいく』
誰かに選ばれたいのなら黙っていてはいけない。
しゃんと手を伸ばし立ち、高く上を見て、想いを差し出しなさい。
どの場も馬鹿にせず声を出していきなさい。
誰かが君の手をとるだろう。
誰かに選ばれたくないのなら黙っていなさい。
ちゃんと手を動かし歩き、真っ直ぐ前を見て、想いは抱きしめてなさい。
ここだという場以外では、みだらに声を出さずにいなさい。
君は誰かの手をとれるだろう。
『不器用な君のうた』
旅にでたい。
ここから逃げたい。
ひとりでずっと遠くまでいきたい。
なんにもなくなるような、
そんなずっと向こうまでいきたい。
死にたいわけじゃない。
消えたいわけじゃない。
しいていうなら少し薄まりたい。
空に溶けてちょっと青くなって、
風に溶けてちょっと飛ばして、
夜に溶けてちょっと煌めいて、
光に溶けてちょっと霞んで、
私を、薄くしていくのだ。
そうしていつか、私がほとんどなくなったなら、やっと君に言えるだろう。
「さびしかっただけなんだ」って。
『Skyover』
その空の向こうに君はいるのかな。
いなくてもそれは君のせいじゃない。
1とか0しか数えられないこの世界のせいだから。
それともここが空の向こうなのかな。
だとしたら今僕は宇宙に向かって飛び降りる。
そういう遊びみたいな勇気が誰かの胸にも宿りますように。
そんでその誰かの愉快な衝動が所々で弾けるんだ。
君の元にもいつかたどり着いて、
小さな火花のようにきらめいて、
花火だと思った君が「きれい」とか思わず呟いて、
そしたらまた僕は宇宙に落ちていけるくらいなのに。
そんなふうに幸せが世界中に溢れたらいいのに。
泣くようなのじゃなくて笑っちゃうくらいの幸せでいい。
一瞬で弾けて、
空気に溶けて、
知ってるのはそれに触れた自分だけ。
そんな幸せをせめて君の周りの人は心にそっと秘めてますように、
君を守る、
君を攻める、
君を作る、
君の一部になる、
そういう、君の周りの人達は、心に幸せを持った人でありますように。
『また、あした』
この夜のどこかで貴方が泣いている。
きっと強すぎるので、
甘えることはできないのでしょう。
きっと遠すぎるので、
抱きしめることもできないでしよう。
だからせめてこの言葉だけでも、
貴方のそばに置いてほしい。
貴方を明日に繋ぎ止める、
私が出来る小さな足掻き。
「また、あした」
★タイトル『』の中にそれぞれ。 ★朗読時間:約1~3分 ★ひとこと:
なんだか系統がいったりきたりな詩集になってしまいました(*- -)(*_ _)ペコリ
全体を通して「生きる」ということは繋がっているつもり(笑)
『また、あした』は、枠の最後に読むとちょっと締まった感じがするので私は多用しています(笑)是非(笑)
詩だけに言えたことではないですが、CASTなどにあげる際、タイトルを詩の中に挟んだり、印象的な言葉を最初に持ってきたり、等のアレンジはご自由にしていただいて構いません。楽しんで使って貰えたら幸いです。
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